東京新聞:<ひと物語>19年度、筑西に誕生する「道の駅」初代駅長 … – 東京新聞



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 「商品選定、接客、顧客サービス。百貨店で培ってきたノウハウを最大限生かせれば」。筑西市に二〇一九年度中に誕生する「道の駅」の初代駅長に今年三月、就任した。市が業務委託契約を結ぶ東武宇都宮百貨店に三十年以上勤め、販売促進、店舗の改装、ブランド誘致などの営業政策に関わってきた。
 宇都宮店は、栃木県内にある道の駅九カ所に社員を派遣するなど、豊富な運営実績を持つ。これらの駅との情報交換を進めながら、企画・運営の体制づくりをはじめ開業後の経営を任されている。
 地方の百貨店は今、売り上げ不振から苦境に立たされている。茨城県内でも今年二月、つくば市の西武筑波店が三十二年間の歴史に幕を下ろすなど、全国で閉店が相次いでいる。
 「郊外型のショッピングモールやアウトレット店の進出、さらにはネット販売の影響が大きい。百貨店で品定めして、ネットで購入する人たちが増えている」と指摘する。
 ただ、ハイグレードな品ぞろえ、客の要望に応えるこまやかなサービス、消費者に提供できる豊富な選択肢は、今も小売業界で百貨店だけが持つ最大の武器という。
 婦人服、ハンドバッグなどの服飾雑貨、スポーツ用品など、さまざまな売り場を担当してきた。栃木県の栃木市役所が入る市役所店の出店準備に携わり、店長も務めた。
 「百貨店時代、印象に残っているのは物産展や美術展などの催事や、ブランドの出店に向けた店舗の改装。責任が生じてくる仕事ですから」
 新しい道の駅は、筑西市内の国道50号バイパス沿いに整備される。国道50号は、栃木県小山市の「思川」以東、水戸市まで道の駅がない「空白地帯」。敷地面積四万八千平方メートル、建物面積は三千平方メートルで、周辺の道の駅に比べ、大規模な施設になる予定だ。
 「地元の生産者や商店と連携した、これまでのやり方に加え、カフェやベーカリー、レストランなど、既存の考えにとらわれない物を取り入れたい。『複合型ハイブリッド道の駅』になれば」と思い描く。
 市の「道の駅整備課」に配属され、執務室で市職員と机を並べるが、今は百貨店からの派遣という立場。新たに駅長に就任し、茨城や栃木県内の道の駅の視察に追われる。(原田拓哉)
<すずき・かずし> 1961年3月、栃木県壬生町生まれ。地元の県立高校から専修大に進み、卒業後、東武宇都宮百貨店(宇都宮市)に入社。営業推進部長、営業政策部長、栃木市役所店の初代店長などを歴任した。現在、筑西市が整備を進める道の駅の駅長として、市の道の駅整備課に籍を置く。自宅のある壬生町から通勤している。

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