それはイケア?それともバレンシアガ? 高級ブランドが安物を物まね – BBCニュース



どこでも手に入るイケアのバッグ「フラクタ」(右)と、バレンシアガが出しているそっくりなバッグ(左)Image copyright Balenciaga/ Getty Images
Image caption どこでも手に入るイケアのバッグ「フラクタ」(右)と、バレンシアガが出しているそっくりなバッグ(左)

世界中のあらゆる市場の屋台ではもう長いこと、高級デザイナー・ブランドの安いコピー商品が山積みされてきた。

しかし時には、この逆もある。デザイナー・ブランドが、生活の中にあるもっと安いものからインスピレーションを得るのだ。そして時には、地元のお店で手に入るものとそっくりのバッグが、米国の平均月収の半分以上の金額で売られていることもある。身の回りにあるもっと安いものから、デザイナー・ブランド側がインスピレーションを得るというケースだ。そして時には、地元の店で手に入るのとそっくりのバッグが、米国平均月収の半分を超える値段で売られることもある。

物まねは最高の褒め言葉と言うし。

ここでバレンシアガの新作バッグの登場だ。世界各地にあるスウェーデンの家具量販店イケアの店舗で、小銭だけで手に入る、あの巨大な買い物袋「フラクタ」に激しく似ている。しかしバレンシアガの「アリーナ・エクストラ・ラージ・ショッパー・トート・バッグ」は2145ドル(約23.5万円)もするのだ。

もちろん、そっくりそのままのコピー商品というわけではない。バレンシアガのバッグはプラスチック製ではなく革製だし、イケアのロゴマークもない。

しかしイケアはこれを自分たちの手柄だと受け止めているようだ。米ファッション誌「ティーン・ヴォーグ」の取材には、「バレンシアガのトート・バッグが、99セント(約110円)の、イケアを象徴する環境にやさしい青いバッグに似ているなんて、とても光栄です。すごく大きくて青いバッグほど、使いまわしが効くものはないので!」と答えている。

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Image caption CNNのホワイトハウス担当記者ケイト・ベネットさんは、「バレンシアガがイケアの買い物袋の『オマージュ』として2000ドルのバッグを作った。私はもう、ファッションてほんと頭がおかしいんだからって感じだけど、でもやめられないんだな」とツイート

そこで、安くて身近な物がファッションの世界に影響を与えた過去の事例を見てみよう――(敬称略)

デザイナーものの紙袋――ドイツ人デザイナーのジル・サンダーは2011年に模倣したプラスチック製の買い物袋を模倣したのに続生き、2012年の秋冬シーズンには紙袋を売り出した。蝋引き加工された茶色の紙袋は、185ポンド(約2万6千円)という値段にもかかわらず、売り切れた。

シャネルのレゴ・ハンドバッグ――まるで子供の弁当箱のような見た目このバッグは、5370ポンド(約75万円)で売られていた。カール・ラガーフェルドのデザインで、キム・カーダシアンやリアーナ、リタ・オラなどの有名人がこのバッグを持っているところを目撃された。

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Image caption シャネルのレゴ・ハンドバッグ

スパンコールの買い物袋――デザイナーのアシシ・グプタは、大手スーパーマーケットのテスコやマークス・アンド・スペンサーのつつましいビニール袋をインスピレーションにした。2014年の春コレクションでは、大量のスパンコールが付いたビニール袋が登場。わずか300ポンド(4万円強)であなたのものに。

シリアル箱バッグ――またバッグだが、こちらはシリアルの箱に似せて作られた。英国のバッグ・デザイナー、アニヤ・ハインドマーチによるもので、ほかにも「I’m Not a Plastic Bag(私はビニール袋じゃない)」バッグも作りだした。地元のスーパーで5ポンド(約700円)で買えたこのバッグは、2007年に大ヒットした。

「偽グッチ」Tシャツ――前述した市場の屋台で売っているコピー商品のように若干見えるが、実は英国の百貨店ハービー・ニコルズで販売されている。「偽グッチTシャツ」として売られており、260ポンド(約3万6000円)もする。ファッションは自分をネタにしているのだろうか。

Image copyright Harvey Nichols
Image caption 「偽グッチ」のグッチ・ロゴ。実際のグッチはこういうロゴTシャツは作っていない

ハワイアナス(ビーチサンダル)――ご存知の通り、これは世界中の空港売店やショッピング・センターなど、かなりどこでも見かけるサンダルだ。その通りだ。それに絶対に、むちゃくちゃ高価ではないはずだ。しかし世界中でここまで人気が出る前、このサンダルはブラジルの下層階級の人たちに欠かせない履き物だったのだ。

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Image caption ハワイアナスのサンダルは最近ではさまざまな色で展開されている

Things like this “become a talking point for brands,” says Amber Graafland, the fashion and beauty editor of the UK’s Daily Mirror newspaper.

“Everyone talks about it, even if they say it’s ridiculous; for them it’s just about branding.”

“It’s fashion only. It’s about trying to buy in to what the designer is doing,” she went on. “The person who buys that bag probably won’t wear it next season because fashion has moved on.”

And of course, if we all wore the same thing year after year, life for many of us would start to look very boring, very fast.

こういう商品は、「そのブランドが話題になるきっかけづくり」なのだと、英紙デイリー・ミラーのファッションおよび美容ページのアンバー・グラーフラント編集担当は言う。

「ばかばかしいとは言いながら、みんなが話題にします。単にブランディングの話なので」

「単なるはやりものです。デザイナーのやることに乗っかるだけで」と続けた。「あのバッグを買う人は恐らく、次のシーズンにはもうそのバッグは使わないでしょう。流行が去ってしまっているので」

そしてもちろん、みんながみんな毎年毎年同じものばかり着ていたらたちまち、人生ってなんて退屈なんだろうと大勢が思うはずだ。

(英語記事 Ikea tote bag: When designers make expensive versions of cheap things




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